皆さん、こんにちは! 中学受験算数専門オンライン塾「さんよび塾」のさんよび先生です。
桜蔭や女子学院といった最難関の女子中学を目指すお子さんをお持ちの方に、今日は難関中学入試レベルの「角度問題」をご紹介します。
私がこれまで指導してきた中で、こうした角度問題でつまずくお子さんには、ある共通の傾向があります。最初の一段階(二等辺三角形を見つけるところ)までは自力でたどり着けても、そこから先で手が止まってしまうのです。今回の問題は、まさにその「先」を突破する力が試されます。
普通に角度を追っていくだけでは、途中で必ず行き詰まってしまうこの問題。実は、ある「驚きの一手」を使うことで、一気に解き明かすことができます。
ぜひお子さんと一緒に、あるいは保護者の方だけでも挑戦してみてください。

中学受験の角度問題で最初に確認すべきこと
まずは問題の条件から、分かるところを埋めていきます。三角形の内角の和は180°ですから、丁寧に計算していくと、頂点の角(80°+20°=100°)の三角形から、残りの角が80°であることが分かります。
ここで注目したいのが、「80°と80°」という底角が等しい二等辺三角形が現れるということです。
さらに全体の大きな三角形にも目を向けると、こちらも残りの角が40°となり、「100°・40°・40°」というもう一つの大きな二等辺三角形が隠れていることが分かります。
二等辺三角形を見つけた後、多くの子がここで止まる
角度問題で最も大切なのは、「等しい長さに同じ印をつけること」です。今回、二つの二等辺三角形を見つけたことで、「同じ長さの辺」がいくつも浮かび上がってきました。
算数の問題で「同じ長さ」が出てきたとき、攻め方は主に3つあります。
- 等しい辺を利用して合同・相似を作る
- 回転移動を使って新しい図形を作る
- 図形を切り取って、別の場所にくっつける
拙著『図形の力』でも触れていますが、ここで手が止まるお子さんの多くは「同じ長さを見つけたら、次に何をすればいいか」という操作の引き出しそのものが少ない傾向があります。今回はこの中でも強力な一手、「図形を切り取ってくっつける」という技を使ってみましょう。
図形を切って、貼ってみると何が起きるか
端にある小さな三角形をチョキチョキと切り取り、同じ長さを持つ別の辺へ、ひっくり返してペタッとくっつけてみます。
すると、どうでしょう。80°から20°を引いた場所に、「頂角が60°で、はさむ2辺の長さが等しい三角形」が出現します。
正三角形が生まれた瞬間
頂角が60°で、両側の辺の長さが等しい二等辺三角形……そう、これはただの二等辺三角形ではありません。正三角形が完成するのです。
正三角形ができたことで、さらに新しい「同じ長さの辺」が生まれました。図形を観察すると、60度の二等辺三角形つまりという完全な合同の関係が成立していることが突き止められます。
合同から答えが見える
この合同によって、求めたい角度「あ」は、20°の角がぴったり半分に分けられたものだと分かります。
計算はとてもシンプルです。
20° ÷ 2 = 10°
答えは10°となります。
難関女子中の角度問題で問われている力
今回の問題は、ただ与えられた数字をこねくり回すだけでは解けません。「同じ長さがあるから、くっつけてみたらどうなるだろう?」という試行錯誤と視点の転換こそが、算数の本当の面白さであり、桜蔭・女子学院のような最難関校の入試で問われる「思考力」そのものです。
ペンの動きや図形の変形プロセスを実際の映像で確かめたい方は、ぜひYouTube動画もチェックしてみてくださいね。
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