正方形の面積を求める問題で、1辺の長さが分からず手が止まった経験はありませんか。今回は、縦7cm、横21cmの直角三角形の中に正方形が2つ並び、手がかりは「45°」だけ、という問題です。私が予想問題として作ってみました。

今回の問題

図のように、直角三角形ABCの辺上を通る正方形DEFGとHIKJがあります。角Cは直角で、AC=7cm、BC=21cmです。角IJBが45°のとき、正方形HIKJの面積を求めなさい。

※図はここに挿入(「挑戦状.png」をメディアにアップロードして挿入。頂点の記号A〜Kを書き込んだ図があれば、解説と対応します)

分かっている長さは、縦7cmと横21cmの2つだけです。条件は「正方形であること」と「45°であること」。ここからどう攻めるかが、この問題の面白いところです。

正方形の面積を求める方法は3つあります

  • 1辺×1辺:1辺の長さが分かるときの、いちばん基本の求め方です。
  • 対角線×対角線÷2:正方形はひし形の仲間でもあり、2本の対角線が垂直に交わります。一方の対角線を下に、もう一方を横にずらして囲むと長方形ができ、四角形の面積はその半分になります。これが÷2の理由です。
  • 囲んで引く:斜めを向いた正方形は、縦と横で囲んで、全体から直角三角形4つ分を引きます。

45°が出てきたら、対角線を引く理由

今回は1辺の長さをつかむ手がかりがありません。そこで、対角線の長さを狙います。正方形の対角線は角を2等分するので、できる角は45°です。問題で与えられた45°と合わせると、45°+45°=90°。対角線HJは底辺BCと垂直になります。垂直ができれば、縦の7cmと結びつけられそうです。

長さが書いていない三角形は「形」で考える

相似でHJとBJの比を決める

三角形ABCと三角形HBJは相似です。小さい方の三角形には長さが1つも書かれていませんが、形が同じなので比で考えられます。三角形ABCの直角をはさむ2辺は7cmと21cm、つまり1対3。ですから、HJ=①、BJ=③とおけます。

直角二等辺三角形を見つける

次に三角形HJFを見ます。角Jは直角、角Hは45°なので、角Fも45°。直角二等辺三角形ですから、HJ=JF=①です。BからFまでは、③+①=④になりました。

もう1本の対角線にも、同じ相似を使う

図を見ると、緑の正方形の辺HKをのばした線が、もう1つの正方形の辺GFに重なっています。2つの正方形は同じ向きに並んでいるので、対角線DFもHJと同じく底辺に垂直です。三角形DBFも三角形ABCと相似で、比は1対3。BFが④ですから、DFは④を3で割った長さになります。

DF=④÷3=④/3

底辺の21cmを、丸数字で表す

頂点Eは辺AC上にあるので、FCは、正方形の中心から頂点Eまでの横の長さ、つまり対角線DFの半分です。

FC=④/3÷2=②/3

底辺BCは、BJ+JF+FCですから、次のようになります。

③+①+②/3=⑭/3 これが21cmにあたります。

対角線の長さと、面積を求める

①=21÷⑭/3=21×3/14=4.5(cm)

これが正方形HIKJの対角線HJの長さです。あとは、対角線×対角線÷2で面積が出ます。

面積=4.5×4.5÷2=10.125(cm²)

答え:10.125cm² です。

別解:囲んで引く方法

対角線の長さ4.5cmが分かったあとなら、3つ目の方法でも確かめられます。斜めを向いた正方形を、1辺が4.5cmの大きな正方形で囲むと、四隅に直角二等辺三角形が4つできます。

81/4-81/32×4=10.125(cm²)

同じ答えになりました。

この問題から持ち帰りたい考え方

1辺が分からない正方形には、対角線で求める、囲んで引く、という引き出しがあります。どれが使えそうかを選ぶところから、考え方の勝負が始まります。もう一つは、長さが書かれていない三角形でも、大きな三角形との相似から「比」でつかめること。この2つが、今回いちばん伝えたかったことです。

解説動画では、図を指しながら、ここまでの流れをお話ししています。

別のやり方もたくさんありそうです。思いついた方法があれば、ぜひコメントで教えてください。

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